【決定版】北海道の絶景鉄道TOP7と失敗しない旅の「計画＆体験」完全ガイド

「鉄道から見る北海道の景色って、どうしてあんなに心をつかむんだろう…」

と、車窓の写真を眺めながら旅を考えはじめた人は少なくありません。流氷の海、果てしない湿原、山あいの小駅――列車に揺られるだけで“北海道らしさ”が濃く伝わるのが鉄道旅の魅力です。

本記事では、初心者でも迷わず選べる絶景路線から、鉄道ファンが知りたい区間・季節・座席のこだわりポイントまで立体的に紹介。旅の計画に使える実用情報と、失敗しないためのコツもまとめてお届けします。

なぜ「北海道の鉄道旅」は特別なのか？絶景が際立つ理由と楽しみ方

北海道の鉄道が特別と言われるのは、「広大な自然のスケール」「車窓と景観が近い地形」「鉄道でしか見られない絶景区間」が組み合わさることで、他の地域では味わえない旅情を生み出しているからです。

特に海岸線・湿原・名峰の周辺を走る区間では、鉄道のスピードやレールの音が自然と一体化し、車窓そのものが旅の目的になります。

北海道らしい大自然が広がる“鉄道×絶景”の魅力

迫力を生む“北海道の地形と鉄道の距離感”

北海道の多くの鉄道路線は、海や原野に非常に近い位置を走ります。これは、開拓期の鉄道が「移動最適化」を目的に敷設された歴史が背景にあります。

こうした地形的特徴により、車窓からの奥行きが大きく、視界を遮るものが少ないため、鉄道初心者でも「北海道のスケール感」に自然と引き込まれます。

鉄道ならではの“絶景が生まれる路線”の特徴

北海道の絶景鉄道には、共通する3つの魅力があります。

“動く展望台”としての鉄道旅の価値

北海道を走る鉄道は、まさに「動く展望台」なので、車窓だけで以下の要素が楽しめます。

• 時間帯で景色が変わる
• 季節ごとに色合いが違う
• 列車ごとの窓の高さ・速度・静かさが異なる
• 特急とローカル線で体験の質が変わる

“移動時間が旅のクライマックス”になるのは、北海道の鉄道ならではの体験と言えるでしょう。

廃線・ローカル線・観光列車から読む北海道鉄道の今

北海道の鉄道は、人口減少による廃線が進む一方で、ローカル線や観光列車が“今しか見られない絶景体験”として注目を集めています。つまり、絶景を味わうなら「乗れるうちに乗る」という視点が重要です。

廃線が進む理由と、今なお旅人を惹きつける背景

北海道は広大な土地に対して人口密度が低く、沿線人口の減少や道路交通の発達によって、鉄道単体での運行維持が難しくなっています。そのため、近年では、JR石勝線（2019年）やJR日高本線（2021年）などが廃線となりました。

廃線は“需要の問題”だけでなく、“維持コストや災害対応”という地理的課題も大きく関わっています。

しかししかし、廃線になる路線ほど、「もう二度と見られない絶景がある」という理由で、旅人からの注目度は高まっているのが現状です。

ローカル線の価値が上がっている理由

北海道のローカル線は、観光目的で乗る旅行者が年々増えており、今では鉄道ファンだけでなく、一般の旅行者からも人気を得ています。

観光列車が“絶景を守る役割”を担い始めている

観光列車の増加は、北海道鉄道の中でも大きなトレンドです。観光需要を取り込みながら、沿線への経済効果を高める「地域振興の柱」としても期待されています。

ゆっくりと走る観光列車は、絶景をじっくり楽しむために設計されており、一般列車とは違った “体験型の鉄道旅” を提供しています。

今後の北海道鉄道旅で“押さえるべき視点”

北海道の鉄道旅行を計画する際には、次の3つの視点を持つと満足度が大きく高まります。

初心者でも楽しめる！鉄道絶景を最大限に味わう3つの基本

基本１｜絶景は「座席位置」で決まる

北海道の鉄道路線は、海・湖・湿原など景観の“片側”に集中しているケースが多く、座席位置を間違えると絶景をほぼ見られません。特に海沿い区間は進行方向の「海側」に座れるかどうかで体験価値が大きく変わります。

路線別・海側（絶景側）早見表

路線名	絶景側	理由
函館本線（銭函〜小樽）	右側（上り：小樽→札幌）	銭函のビーチが迫るため
花咲線（根室→落石→厚岸）	左側	落石海岸の絶壁を望む
釧網本線（網走→知床斜里）	右側	オホーツク海沿いを走行
宗谷本線（旭川→稚内）	双方に原野が広がる	車窓の広さが魅力

基本２｜絶景のピークは「時間帯」で変わる

北海道の車窓は、光の角度で景色がまったく別物に変わります。特に海沿い区間は、朝夕の太陽光が水面に反射し、圧倒的な美しさを生み出します。

時間帯別・絶景の特徴

時間帯	特徴	向いている路線
朝（6〜9時）	光が低く柔らかく、海や湿原が黄金色に染まる	釧網本線（湿原）、オホーツク沿い区間
昼（11〜14時）	最も視界がクリアで写真向き	宗谷本線、富良野線
夕方（16〜18時）	海面が真っ赤に染まる”ドラマチックな絶景”	函館本線（噴火湾）
夜（18時〜）	夜景やローカル駅の灯りが幻想的	都市部の帰路向け

初心者におすすめの狙い方
・海沿いを走る 函館本線（森〜長万部〜洞爺） は夕日が圧巻
・流氷時期の釧網本線は、昼の方が流氷がはっきり見える
・冬季は16時で暗くなるため、日没時間の確認が必須

基本３｜“降りる体験”が旅に深みを加える

鉄道旅というと「乗りっぱなし」のイメージがありますが、北海道では途中下車こそが醍醐味です。絶景無人駅・駅カフェ・展望台など、降りることでしか得られない体験が非常に多くあります。

途中下車で得られる主な価値
・絶景“駅舎そのもの”を写真に収められる
・静寂に包まれた無人駅で、自然の音を感じられる
・カフェや軽食で“沿線に生きる人”のぬくもりに触れられる

おすすめ途中下車スポット

駅名	路線	特徴
北浜駅	釧網本線	駅舎カフェと海の大パノラマ
北舟岡駅	室蘭本線	ホームから海が広がる絶景無人駅
旧神居古澤駅	函館本線	廃駅の歴史と自然美が融合

エリア別｜北海道の絶景鉄道路線TOP7【初心者〜鉄道ファン必見】

【道東】釧網本線・花咲線｜流氷・湿原・海岸線を走る迫力の車窓

道東の鉄道路線は、流氷・湿原・海岸線を“車窓のすぐ横”に感じられる、日本でも類を見ない絶景ルートです。特に釧網本線（網走〜釧路）と花咲線（釧路〜根室）は、初心者でも乗るだけで感動できる鉄道旅の王道コースです。

道東は“手つかずの自然”が残っているため、鉄道がそのまま自然の中を走り抜ける印象があります。海岸線・湿原・崖・平野などの景観がすぐ横に迫り、車窓に映る景色が変化に富んでいるのが最大の特徴です。

JR釧網本線（せんもうほんせん）

釧網本線は、「オホーツク海 × 流氷 × 釧路湿原」という極めて珍しい景観が同じ路線で楽しめる鉄道で、北海道の自然を象徴する存在です。

釧網本線が絶景と呼ばれる理由
・流氷シーズンは、海岸に打ち寄せる氷が“白い大地”のように見える
・釧路湿原では人工物が少なく、車窓が大パノラマで開ける
・北浜駅のような絶景無人駅が点在し、途中下車でも楽しめる

JR花咲線（はなさきせん）

釧路〜根室を結ぶ花咲線は、北海道の“果て”を感じられる最果て路線で、車窓から見える断崖・荒波・霧が生むダイナミックな景観が印象的です。

初心者〜鉄道ファンの楽しみ方
・根室行きの終着駅は鉄道旅の達成感が高い
・乗車券だけで長距離旅ができるのでコスパが良い
・海側（釧路→根室）は左側がベスト

根室本線（釧路〜滝川間）

本来は北海道を横断する大動脈でしたが、現在は一部区間が別路線化・不通となりつつも、釧路〜滝川の区間には“静かな絶景”が残っています。

鉄道ファン向けポイント
・特急「とかち」「おおぞら」では速度感と景観の両立が楽しめる
・十勝エリアは晴天率が高く、車窓がクリア
・高原の雲海が見られることもあるトマム周辺が人気

【道南】函館本線（内浦湾・駒ヶ岳・山線）｜海と名峰を望む王道の絶景ルート

道南エリアの鉄道は「海と山の迫力」「変化する景観」「アクセスの良さ」の三拍子が揃い、北海道の鉄道旅が初めての人にも“最もおすすめしやすい絶景ルート”です。

また、道南の鉄道は、北海道の歴史・文化・自然が同時に味わえる点に価値があります。海沿いの生活感、雄大な駒ヶ岳、湖と渓谷の山線という“多彩な表情”が、旅情深い鉄道旅をつくる要素となっています。

JR函館本線（はこだてほんせん）

函館本線は、札幌と函館を結ぶ全長423.1kmの長大路線で、北海道で最も利用者が多いJR線です。その中でも特に「海沿い区間」「駒ヶ岳周辺」「山線」の3つが絶景ポイントとして知られています。

函館本線が“王道の絶景路線”と言われる理由
・海・山・湖が1本の線路で味わえる
・大沼国定公園を走り、四季の色の変化が大きい
・車窓が近く、視界が広く抜けるポイントが多い
・観光地が多いため、途中で降りても楽しめる

鉄道初心者におすすめの楽しみ方
・駒ヶ岳が大きく見える「大沼公園駅」で途中下車
・森駅で名物「いかめし」を購入し車内で味わう
・夕日の時間帯に“噴火湾の赤い海”を楽しむ

道南いさりび鉄道線

函館〜木古内を結ぶローカル線で、内浦湾の海景と漁火（いさりび）が楽しめることで知られています。地元に密着した路線でありながら、旅情を感じられる景色が豊富です。

道南いさりび鉄道線の見どころ
・海が線路のすぐ横に迫る区間があり、晴天の日は絶景
・夕方の「漁火」が海に浮かび、幻想的な夜景を楽しめる
・車窓には小さな漁村や港が現れ、生活感のある景観も魅力

【道北】宗谷本線｜最北の原野と利尻富士を望む雄大な鉄道旅

宗谷本線は、最北の原野と利尻富士という圧倒的な自然美が車窓から望める、北海道の中でも特に“静寂の絶景”が味わえる路線です。何もない広大な土地を走るからこそ、自然そのものの魅力がダイレクトに伝わります。

宗谷本線の絶景が“唯一無二”と呼ばれる理由

宗谷本線の最大の特徴は、“空と大地の境界が極端に広い” ことです。他の路線では味わえない、圧倒的な広がりが以下のような景観を生み出します。

宗谷本線で広がる景観

区間	景観	特徴
名寄〜美深	原野・牧草地	360度のパノラマ、晴天率が高い
音威子府〜問寒別	深い谷と渓谷	“黒い森”と呼ばれる深い緑が続く
幌延〜豊富	湿地帯	鳥が飛び交う広大な湿地が広がる
豊富〜稚内	利尻富士	最北らしい雄大な山容が現れる

利尻富士を望む“最北の感動区間”

宗谷本線のハイライトは、なんといっても利尻富士が見える区間です。車窓に突然現れる山影は、まるで浮島のように神秘的で、鉄道旅のクライマックスと言えます。

宗谷本線が初心者にもおすすめな理由
・絶景の密度が高く、座っているだけで成立する旅
・特急「宗谷」「サロベツ」に乗ると快適・スムーズ
・稚内へ行く目的性が強いため満足度が高い
・駅周辺に観光スポット（宗谷岬・ノシャップ岬）が多い

【道央】函館本線（銭函〜小樽）｜札幌近郊で楽しむ“海が迫る”絶景区間

銭函〜小樽区間は、線路と海の距離が極端に近く、列車が“海の上を走る”ような特別な車窓が楽しめる絶景路線です。札幌からのアクセスが良く、初心者でも短時間で北海道らしい迫力の海景色を味わえる、最もコスパの良い絶景区間と言えます。

海が目前に迫る“車窓の没入感”

この区間の象徴は、「線路と海との距離の近さ」です。特に銭函〜張碓あたりでは、車窓のすぐ横まで海が迫り、列車が海際を滑るように進みます。晴天の日は海が深い青に輝き、冬は荒波が迫力を増し、季節ごとに全く違う表情を見せます。

初心者でも美しいと思える理由
・見どころが一直線に続くため“わかりやすい絶景”
・海の青・空の青・波の音という三つの要素が強く印象に残る
・乗車時間が短いため、気軽に絶景を楽しめる

札幌近郊とは思えない“変化する海景色”

銭函〜小樽間は距離こそ短いものの、海景色は一定ではありません。カーブ、切り通し、トンネル、岬の連続により、次の瞬間にまったく違う景色が現れます。

季節・時間帯で変わる！北海道鉄道「車窓絶景」攻略ガイド

冬の雪景色 vs. 春夏の新緑｜季節ごとの車窓美の違い

北海道の鉄道旅は、冬は“白と青のコントラストが生む静寂の絶景”、春〜夏は“生命力あふれる緑と水辺の輝き”という全く違う美しさを楽しめます。どちらが優れているのではなく、季節ごとに“別物の絶景”として成立している点が魅力です。

冬の車窓｜白銀の大地が作る「静寂の絶景」

北海道の冬鉄道旅の魅力は、表現しきれないほどの“静けさ”に包まれた風景です。車窓を支配する白は、鉄道旅の世界観を一気に変える力を持ちます。

冬に美しいオススメの路線

• 釧路本線：流氷・湿原の白銀世界が車窓いっぱいに広がる
• 宗谷本線：広大な雪原が続き、“何もない美”が際立つ
• 函館本線（山線）：雪化粧した山々と凍った湖が幻想的

春〜夏の車窓｜新緑・花・水辺が生む「生命の絶景」

春から初夏にかけての北海道は、生命力に満ちた色彩が車窓を埋め尽くします。寒さが抜けた後に一気に広がる緑は、ほかの地域とはスケールが違います。

春夏が美しいオススメの路線

• 富良野線：ラベンダー畑と丘陵のパッチワークが人気
• 函館本線（大沼公園）：駒ヶ岳と湖の新緑が映える
• 根室本線（十勝）：広大な牧草地が鮮やかで写真映えする

季節選びのコツ

春から夏にかけての北海道鉄道旅は、気候が安定しているため初心者でも安心して楽しめます。雪による遅延が少なく、ホテルや移動の自由度も高い季節なので、無理なく絶景を味わえるのが魅力です。晴れの日が多い時期は写真が撮りやすく、はじめての鉄道旅に最適です。

一方で、絶景を最優先にする旅行者には、冬の北海道が特別なステージになります。釧路湿原の白銀、オホーツク海の流氷、雪原を走る宗谷本線など、どれも“北海道でしか見られない鉄道風景”として語り継がれる名シーンばかり。函館本線・山線の重厚な雪景色も、冬ならではの深い魅力があります。

すでに何度か北海道を旅しているのであれば、同じ路線でも季節を変えて乗ることで新しい発見が生まれます。特に釧網本線のように季節の変化が大きい路線は、春夏秋冬でまったく異なる車窓が現れ、リピートするほど“別の旅”として味わえるのが魅力です。

日の出・夕景でベストショット！区間別のおすすめ時間帯

北海道の絶景鉄道は、日の出は“黄金の風景”、夕景は“赤く染まる海と空”という圧倒的な美しさが楽しめます。特にオホーツク海（道東）と噴火湾（道南）は、時間帯によって車窓の印象が大きく変わるため、旅の満足度を最大化するには「乗る時間を選ぶこと」が重要です。

日の出の絶景｜“黄金の海と霧の大地”を狙う

北海道の朝は、光が柔らかく、車窓の世界に一体感が生まれる時間帯です。特に海沿い路線では、水平線から太陽が昇る瞬間が“映画のワンシーン”のような美しさになります。

撮影のコツ
・朝日は進行方向“海側の席”が必須
・露出はやや低めに調整すると光が綺麗に写る
・冬は日の出が遅い（7〜7:30頃）ため、早起きが苦手な人でも狙いやすい

夕景の絶景｜“赤く染まる海と空”で旅の感動を最大化

夕方の車窓は、北海道の鉄道旅を最もドラマチックに演出する時間帯です。特に海沿いの路線では、太陽が海に沈む瞬間が見られ、旅のクライマックスとして強烈な印象を残します。

撮影のコツ
・海に沈む夕日を撮るなら“進行方向反対側の後方席”が有利
・夏は日没が遅く（19時前後）、長時間の旅でも余裕がある
・冬は日没が16時前後のため、早めの行動が必要

昼の時間帯の魅力｜視界のクリアさで絶景を“最も正確に”楽しめる

日の出・夕景ほど派手ではありませんが、昼の時間帯には昼ならではの魅力があります。

進行方向・海側はどっち？絶景を逃さない座席選び

北海道の絶景鉄道は、進行方向と“海側・景観側”を事前に理解して座席を選ぶことで、絶景の見え方が劇的に変わります。特に海沿い路線（函館本線、釧網本線、花咲線）は座席選びが旅のクオリティを左右します。

絶景を見逃さないための「座席選びの基本ルール」

路線別｜海の見える絶景側の座席一覧

路線	方向	絶景側	理由
函館本線（銭函〜小樽）	札幌→小樽	右側	車窓すぐ横に日本海
	小樽→札幌	左側	逆方向のため
釧路本線	網走→知床斜里	右側	オホーツク海が近い
	釧路→釧路湿原	左側	湿原の広がりが見える
花咲線（根室本線・釧路〜根室）	釧路→根室	左側	落石海岸の迫力が最高潮
函館温泉（森〜長万部〜洞爺）	函館→札幌	左側	噴火湾が広く見える
宗谷本線	旭川→稚内	両側	原野の広さが魅力

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途中下車で絶景を“体験”する｜駅めぐり・沿線グルメ・観光列車

海に最も近い絶景無人駅など「降りて感動する駅」3選

北海道には、海・湖・山が“駅から徒歩0秒”で広がる駅が複数あり、途中下車だけで旅の満足度が劇的に高まります。特に 北舟岡駅・北浜駅・比羅夫駅 の3つは、降りた瞬間に絶景が広がる“体験型の駅”として鉄道旅を大きくレベルアップさせます。

北舟岡駅（室蘭本線）｜海とホームが一体化する圧巻のロケーション

北舟岡駅は「日本で最も海に近い駅」とも呼ばれ、ホームのすぐ目の前に海が広がっています。特に夕方の光に照らされる海面は、息をのむほど美しく、写真愛好家から絶大な人気があります。

北舟岡駅を訪れるベストな時間
・夕方（16〜18時）：海に太陽が反射して、赤く染まる時間帯が圧巻
・午前（10〜12時）：波の表情が見えやすく写真が撮りやすい

北浜駅（釧網本線）｜「海と流氷の駅」として知られる名所

北浜駅は、オホーツク海がホームのすぐ先に広がり、流氷の時期には駅全体が“白銀の世界”に包まれる日本トップクラスの絶景駅です。駅舎にはカフェが併設されており、旅人の交流スポットとしても人気です。

北浜駅を訪れるオススメ時期
・冬の朝〜昼：光が強く、流氷が最も綺麗に見える
・春〜秋の昼：青い海と砂浜のコントラストが美しい

比羅夫駅（函館本線・山線）｜蝦夷富士「羊蹄山」を望む静寂の駅

比羅夫駅は、倶知安町にある小さな無人駅で、ホームから雄大な 羊蹄山 が正面に見える“山景の名駅”です。観光地ではありますが、駅の周辺は驚くほど静かで、“北海道の原風景”を感じられるスポットです。

比羅夫駅の季節別魅力
・春：雪解けの羊蹄山 × 新緑が美しい
・夏：山肌の緑が濃く、空の青と映える
・秋：駅周辺のカラマツが黄金色に染まる
・冬：羊蹄山が白銀になり最も迫力がある

鉄道旅で味わう沿線グルメ＆駅弁

北海道の鉄道旅で味わう沿線グルメや駅弁は「その土地でしか食べられない味」と「車窓の絶景」が組み合わさることで特別な体験になります。特に 森駅のいかめし、北浜駅のシーフード、根室の地酒、長万部のかにめし、厚岸のウィスキー は“降りてでも食べたい名物”として高い評価を受けています。

いかめし（函館本線 / 森駅）

北海道を代表する駅弁で、全国の駅弁大会でも毎年上位に入る名物の「いかめし」。シンプルな見た目ながら、味の深さ、食感のバランス、食べやすさが抜群で、鉄道旅と相性の良い“最強駅弁”と言われています。

北浜駅カフェ（釧網本線 / 北浜駅）

北浜駅舎内の「北浜駅カフェ」は、全席が海に面した“鉄道×海の絶景レストラン”です。名物のシーフードラーメンやカレーは、オホーツク海の幸を使った満足度の高いメニューとして人気。

地酒「北の勝」（花咲線 / 根室市）

根室の地酒「北の勝」は、北海道の最果てが生んだ辛口のすっきりした日本酒として人気です。鉄道旅の途中で“土地の酒”を楽しむのは、まさに旅の醍醐味です。

かにめし（函館本線 / 長万部駅）

“北海道駅弁の横綱”とも言われる長万部のかにめしは、蟹の旨味がぎゅっと詰まった贅沢な駅弁です。鉄道旅で一度は食べてほしい逸品です。

厚岸蒸留所のウィスキー（花咲線 / 厚岸町）

近年、世界的にも評価を受けている厚岸ウィスキーですが、花咲線の旅と組み合わせれば、鉄道旅が一段と大人の贅沢時間になります。

観光列車の予約コツ＆見どころ

北海道の観光列車は、予約のタイミング・運行期間・座席選びを押さえるだけで旅の満足度が大きく上がります。

観光列車は「景色を見るため」に速度・車両・座席が設計されているため、通常の列車では味わえない臨場感があります。さらに北海道は“海・湿原・流氷・雪原”と景観が多彩なため、観光列車の魅力が最大限生きる地域です。

くしろ湿原ノロッコ号

「ゆっくり走る」ことが最大の魅力の観光列車です。釧路湿原を見渡せるように窓が大きく、速度も一般列車より抑えられ、まさに“動く展望スペース”のような存在といえます。

予約のコツ
・運行は主に夏季〜秋季のため、まず運行カレンダーを確認
・週末は混雑するため1ヶ月前予約が安心
・JR公式サイト or 旅行会社の座席確保付きプランが便利

流氷物語号

流氷物語号は、冬のオホーツク海沿いを走る期間限定列車で、車窓に広がる流氷は“世界でここだけ”と言われるほどの絶景です。

予約のコツ
・毎年すぐ満席になるため、発売初日（1ヶ月前）を狙う
・団体席を含むプランを扱う旅行会社の方が確保しやすい
・朝〜昼が最も流氷の白さが綺麗に見える

SL冬の湿原号

冬の釧路湿原を、SL（蒸気機関車）が黒い煙を棚引かせながら走る姿は“情緒の極み”です。鉄道ファンはもちろん、子ども連れや海外旅行者にも人気が高い列車です。

予約のコツ
・毎年大人気のため、販売開始日に予約必須
・特にSL指定席はファミリー層も多く競争が激しい
・天候で運休となる可能性もあるため、柔軟な旅程が必要

はまなす編成（北海道の“走る記念列車”）

北海道のイベント列車として人気の「はまなす編成」は、通常の列車とは違う特別塗装・特別車内が魅力。撮影目的の旅行者にも非常に人気です。

予約のコツ
・運行情報が直前発表のケースがある
・JR北海道の公式ニュース or 旅行会社の特別ツアーが最速
・特別列車は団体枠が埋まりやすいため、ツアー参加が確実

北海道の絶景鉄道旅をお得に！フリーパス活用と費用シミュレーション

全道周遊に便利なフリーパス比較

HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス

北海道で特急を含めて“全線乗り放題”という最強クラスのフリーパスです。とにかく北海道の広さに対抗できるのは、このパスだけといっても過言ではありません。

広い北海道を“自由に動く”前提なら、これが最も費用対効果の高いパスです。特に鉄道旅初心者こそ利用すべきパスと言えます。

基本情報

項目	内容
利用可能路線	JR北海道の在来線・特急が乗り放題
価格	約16,000〜17,000円台（キャンペーンなどで変動）
有効期間	連続6日間
対象者	道内外の旅行者

ここに注意！
・北海道新幹線（新函館北斗〜新青森）は対象外
・6日間連続のため、短期旅には過剰スペック

青春18きっぷ

日本全国の普通列車が乗り放題になる人気パスですが、北海道の“広すぎる距離”をどう扱うかなど、ややコツが必要です。特急が使えない＝絶景旅では不利な場面も多いため、メイン旅ではなく“補助的な旅”におすすめです。

基本情報

項目	内容
利用可能列車	全国のJR全線の普通・快速（特急・指定席は原則ふか）
価格	12,050円（5日分）
有効日数	5回／5日分（分割使用可）
利点	とにかくコスパが最強

北海道での注意点！
・距離が長すぎて普通列車だけだと移動時間が凄まじい
　※釧路→網走、旭川→稚内は“一日仕事”になる
・冬は普通列車の本数が少なく、旅程が組みにくい

モデルコース別の旅費目安｜鉄道旅に必要な総額を分かりやすく紹介

北海道鉄道旅の費用は、「移動距離 × 特急利用 × 宿泊数」で大きく変わります。広域絶景コースの場合は 6〜10万円台、特定エリアに絞った旅なら 3〜6万円台 が一般的な目安です。効率よく回るには、フリーパスの活用と宿泊地の配置が重要です。

全道周遊・広域絶景コース（長期間・特急活用型）

“釧路 → 網走 → 稚内 → 札幌” のように、北海道の代表的な絶景路線を一気に巡る鉄道旅では、距離が広いため特急利用が前提になります。

必要な費用イメージ

項目	金額（目安）	補足
フリーパス	16,000〜17,000円	HOKKAIDO LOVE!パス利用
宿泊（5泊6日）	40,000〜60,000円	1泊8,000〜10,000円想定
食費	1日5,000〜9,000円	名物駅弁・地元グルメ含む
観光費	5,000〜10,000円	流氷船・展望台など
合計	約66,000〜100,000円	シーズンにより変動

北海道の“絶景全部乗せプラン”を実現するには、LOVE!パスがほぼ必須。6〜10万円台が現実的な予算ラインです。

特定エリア特化コース（短期・ローカル線中心型）

釧路湿原・小樽海沿い・富良野エリアなど、一つの地域に絞る場合は大幅に予算を抑えられます。

必要な費用イメージ

項目	金額（目安）	補足
きっぷ	8,000〜18,000円	LOVE!パス不要。区間きっぷで十分
宿泊（2泊3日）	15,000〜24,000円	ビジネスホテル利用
食費	1日5,000〜10,000円	小樽〜富良野の観光地価格
観光費	3,000〜8,000円	ロープウェイ・美術館など
合計	約30,000〜60,000円	シーズンにより変動

北海道の鉄道旅費は“移動距離”が最重要！移動の少ない特定エリアにすれば、費用が圧倒的に抑えやすくなります。

北海道鉄道旅の計画に便利な宿

駅の宿ひらふ（函館本線・山線）｜駅舎一体型の“鉄道旅の聖地”

比羅夫駅に併設された「駅の宿ひらふ」は、“線路と旅が地続き”で感じられるローカル線×宿泊体験が魅力の宿です。山線を走る列車がすぐそばを通り、窓を開ければ羊蹄山の雄大な姿が広がる、鉄道旅好きにとって唯一無二のロケーション。

北海道ホテル（帯広）｜十勝の大地とモール温泉で回復力抜群の滞在

帯広駅からアクセスの良い「北海道ホテル」は、北海道鉄道旅の“癒やしの拠点”として高い支持を得る宿です。十勝地方は晴天率が高く、移動しやすい地理のため、広域鉄道旅の中継地点としても優秀です。

さあ、あなただけの「北海道の絶景」を見つけに出かけよう

北海道の鉄道旅は、一本道の移動ではなく“出会いの連続”です。

流氷が砕ける海沿い、果てしなく広がる湿原、羊蹄山を望む山線、静かな無人駅でのひと息…、どの瞬間も、その場所で列車に乗った人にしか味わえない特別な景色です。そして、季節ごとに表情が変わる車窓や、観光列車の臨場感、沿線のグルメとの出会いが旅の記憶をより深くしてくれます。

鉄道で巡る北海道は、初心者でも安心して楽しめ、鉄道ファンにとっては“乗る理由が尽きない”奥深い旅。次の休日は、あなた自身の“お気に入りの絶景”を探しに、北海道の鉄道に乗ってみませんか？